1 深刻な物流問題について
2 障害者の福祉型短期入所について
3 その他
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◯副議長(林正樹君) 次に、増田大輔議員に発言を許可します。増田大輔議員。
〔増田大輔君登壇〕(拍手)
◯増田大輔君 府民クラブ京都府議会議員団の増田大輔でございます。一般質問をさせていただきますので、積極的な御答弁をよろしくお願いをいたします。
まず、深刻な物流問題について、京都府の産業振興の観点から質問をさせていただきます。
物流業界ではいわゆる2024年問題が注目されておりましたが、今年の2025年問題も重要ではないかという見解もございます。
物流の2024年問題は、国の働き方改革関連法による時間外労働時間の上限規制が適用されることの問題です。2024年4月1日から働き方改革により労働時間が規制され、改正後は500キロメートル以上の長距離運行はしないようにすることとされており、運転時間についても、始業開始時間から2日間の平均で運転手は1日当たり休憩含む9時間までと定められています。これにより運送業界における時間外労働は年間960時間が上限となり、事業者はこの規則に違反すると、労働基準法第119条第1項の規定によって6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性が生じます。さらには、働く現場では、時間外労働の上限が生じることで運送業界の売上げに影響を及ぼすほか、残業時間規制のため、運転手自身の収入も下がる可能性が大きくあるなど様々な問題を抱えています。
基本的に長距離トラック運転者は、過労や不眠による事故防止の観点から、適切な休憩時間を確保し安全運転を徹底する必要があります。
また、2024年以前からでもありますが、運送業界も人手不足になっており、運転手の雇用確保も事業者の方々にとって問題になっております。
そのような中で、物流の2025年問題とは、今後は国民の3人に1人の割合が65歳以上となり、5人に1人の割合が75歳になると予測されていることから、このままでは多くの高齢者を支える担い手不足問題が運送業界にも影響してくるという問題です。
物流業界の運転手においては、平均年齢は年々上昇し、近年では大型トラックに乗る運転手の平均年齢が50歳近くまで上がってきています。2030年には平均年齢が55歳ぐらいになってもおかしくない現状です。一方で、現状は65歳以上の運転手の割合は決して高くなく、物流における労働力不足が近年顕在化しており、特にトラックドライバーが不足していると感じている企業は増加傾向にあります。全産業平均に比べて物流業界の年齢構成は若年層と高齢層の割合が低く、中高年層の割合が高いほか、労働時間も全産業平均より約2割程度長いというデータもあります。
公益社団法人鉄道貨物協会の調査では、2028年の営業用トラック輸送量と営業トラック分担率の予測値からドライバー需要量を、また将来人口減少予測からドライバーの供給量を予測したところ、2028年には約27.8万人のドライバー不足が予測されるとされています。担い手不足解消策の一つとして今後は特定技能外国人をはじめとする運転手の確保や労働環境の改善、賃金の安定などによる人材確保が必須として挙げられておりますが、ここで質問いたします。
京都府においてこの物流問題2024・2025について、また労働環境対策や人手不足の現状、今後の担い手確保についてどのような見通し、また対策をしているのかを教えてください。
基本的に地方から関東圏へ向かうことが多い物流トラック便ですが、国内最大の物流センターが東京ドーム12個分に相当する約58万8,000平方メートルという規模で東京都昭島(あきしま)市にあるゴルフコース跡地に完成する見込みとなっています。また、神奈川県では相模原市に4階から6階建ての建物4棟を合わせた、広さが68万平方メートルの国内最大級の物流拠点を設けました。
先ほど申し上げた東京都昭島市に建設される予定である物流センターに近いインターチェンジが八王子インターチェンジと予測して、京都・久御山インターチェンジまでの車での所要時間がナビの検索では約4時間41分、距離が460キロメートル。これは比較的よく使われるルートで検索した数字です。高速インターチェンジから物流拠点までの距離を含めたとしても、トラックの運行距離規制の500キロメートル、ドライバーの運転時間などの労働条件内に収まっている数字ということになります。
九州の最大物流倉庫と言われているのは、福岡県福岡市にある、2024年3月竣工のマルチテナント型物流施設のT-LOGI(ティーロジ)福岡アイランドシティで、延べ床面積は約14万8,350平方メートルの物流施設です。このT-LOGIアイランドシティは、九州自動車道福岡インターチェンジまでは車では約13分でアクセス可能。また、本州と九州全地域をつなぐ配送拠点として活用され、新たなサプライチェーン構築による配送時間の削減などに寄与することで物流2024年問題の解決の取組も推進されています。この拠点から京都までの距離は637キロメートルで、時間としては約7時間37分です。九州から東京へと物流トラックが向かうとなると、労働規制の条件では、トラックドライバーの方々は長時間運転にならないためにこの間に2回は休憩をしなければならなくなります。先ほどの京都から東京へは一度で走れるという条件下で考えると、九州からの物流企業の方も京都に物流拠点を置くことを検討できる要素があります。
次に、四国の最大物流拠点は、香川県高松市にある2023年4月25日竣工のGODA(ゴーダ)朝日新町物流センターです。この物流倉庫は、高松港国際コンテナターミナルの一翼を担う、敷地面積約7,500坪の四国最大級の物流倉庫であり、物流変革に対応する拠点として海上コンテナ貨物や陸上貨物の集積・保管・配送など、多岐にわたる用途で活用されています。こちらの拠点からの京都・久御山インターチェンジまでは、距離として231キロメートル、時間としては約3時間です。四国からの物流でいいますと、関東方面、東京へ向かうまでに一度は休憩が必要となります。
こうした条件の中で、例えば大阪府で休憩を取ろうとすると、まず物流倉庫に要するだけの敷地が少ないこと、土地単価が高いことが挙げられ、一方、滋賀県までとなると、九州方面や四国方面からでいうと少し距離が延びること、これらを踏まえると、また高速道路のインターチェンジなどの高速道路網や道路交通インフラがあり、さらには今後の都市計画においても新名神高速道路の開通が見込まれるなどの適切な条件がそろっているのはまさに京都府南部地域です。
そこでお伺いします。
久御山インターチェンジ付近の地域や、伏見区の向島地域や淀地域、さらに、開通が遅れると発表されたものの、全線開通の期待が極めて大きい新名神高速道路のインターチェンジ予定の宇治田原町または城陽市、この辺りに物流機能を要する企業を誘致することは非常に可能性のある話だと思いますが、いかがでしょうか。
それだけでなく、本社や支店機能を設けるなどの条件で企業誘致に優遇制度を設けていく。なぜ本社や支店機能を設けなければならないのかというと、本社や支店を設けなければ、将来的な雇用創出や定住対策、税収増加などの人口減少対策、京都経済発展には直接つながらないからです。これらの理由において優遇制度をこの地域にも設けてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
ここまでの御答弁をよろしくお願いいたします。
◯副議長(林正樹君) 西脇知事。
〔知事西脇隆俊君登壇〕
◯知事(西脇隆俊君) 増田議員の御質問にお答えいたします。
物流問題への対策についてでございます。
物流は、生産と消費を結び、国民生活の基盤を支える極めて公共性の高い産業であり、近年、EC市場の拡大などにより需要が高まる一方で、人口減少や長時間にわたる労働環境などを背景として人手不足が深刻化しているものと認識いたしております。特に、2024年に働き方改革関連法が物流を支えるトラック運送業に適用されたことに加えまして、国民の5人に1人が75歳以上となる2025年以降、人手不足がさらに加速することが懸念をされます。
こうした状況の中でトラック運送事業者が事業を継続していくためには、一人一人のドライバーの生産性向上が重要であるとともに、業界特有の課題である長時間の荷役作業などへの対応が不可欠だと考えております。このため、京都府では、昨年度から、トラック運送事業者に対し、荷役作業設備や管理システムの導入など、生産性向上の取組を重点的に支援してまいりました。これまでの2年間で約390件の取組を支援してきたところ、活用いただいた事業者からは「荷役作業を効率化するテールゲートリフターの導入により、荷役時間が約3分の1となり、業務効率が大幅に向上した」「配車管理システムの導入により、効率的な配送が可能となった」「労務管理システムの導入により、長時間に及んでいた時間外労働が減少した」などの成果につながったという声をいただいております。
一方で、「荷役作業や荷待ち時間の発生を前提とした商習慣に苦慮している」「業界の構造的な問題に自社の工夫だけで対応することは困難」といった声も伺っており、持続可能な物流を実現するためには、継続的な生産性の向上に加え、商習慣の見直しや再配達の削減など、物流事業者だけでなく、荷主等とも連携して物流の効率化を図っていく必要があると考えております。このため、トラック運送事業者の生産性向上の取組を継続して支援し、成功事例の横展開につなげていきますとともに、荷主等を含め、業界を挙げた勉強会を開催することにより業界特有の課題解決に向けた検討を進めてまいりたいと考えており、今定例会に必要な予算案を提案しているところでございます。
併せまして、京都ジョブパークにおいて暮らしと経済の基盤を支える物流業界の魅力を伝える企業説明会を開催するなど、人材確保に向けた取組を強化し、持続可能な物流の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
◯副議長(林正樹君) 上林商工労働観光部長。
〔商工労働観光部長上林秀行君登壇〕
◯商工労働観光部長(上林秀行君) 南部地域への物流企業の誘致についてでございます。
物流については、機械製品から生鮮食料品などに至るまで様々な物資を道路、海上、航空、鉄道を通じて運び、生産者と生産者、生産者と小売業者や消費者を結ぶことで国民生活の基盤を支える極めて重要な産業でございます。
特に南部地域は、関西国際空港、阪神港、中部国際空港、名古屋港等の主要な空港・港湾施設につながる高速道路の結節点に位置しており、物流企業が立地するに当たっての優位性を有していると考えております。
国土交通省の全国貨物全流動調査によりますと、直近30年間で1件当たりの貨物量が約3分の1まで減少する一方で、貨物の1日当たりの出荷件数はほぼ倍増しており、物流の小口・多頻度化が急速に進行しております。また、電子商取引市場の規模は、2014年の約7兆円から2023年には14兆円を突破するなど、全国的に増加している傾向にあり、今後も物流ニーズはさらに高まっていくことが見込まれております。
一方、物流業界は、2024年問題等による人手不足の課題に直面していることに加え、2050年のカーボンニュートラルに向けて環境負荷の低減が求められており、今後さらなる自動化・脱炭素化に向けた取組が必要となってまいります。このため、京都府では、城陽市東部丘陵地に建設される次世代基幹物流拠点を核に、周辺地域に自動化・脱炭素化に対応した最先端の物流関連の産業集積を図ることで産業創造リーディングゾーンの形成を推進することとしております。
企業誘致に向けた優遇制度についてでございます。
平成14年の企業立地促進条例の施行以来、補助金や税の軽減措置などの支援制度を活用しながら、地域経済の活性化や安定した雇用の拡大が期待できる製造業を基本に、企業誘致に取り組み、昨年度までに約550社の誘致と約1万4,000人の新たな雇用につなげてまいりました。平成19年の条例改正により、港湾の機能充実及び京都舞鶴港を中心とした物流網の強化を目的として、舞鶴港周辺地域において物流関連産業を補助対象に追加したところです。さらに、市町村からの申請に基づき、地域未来投資促進法に基づく基本計画において物流関連産業を指定し、国の課税特例の対象とするなど、地域の実情に応じた業種の産業集積にも取り組んでいるところであります。
経済産業省の工場立地動向調査によりますと、企業が立地場所を選定する際には本社や自社工場の近接性を重視するとの回答が最も多く、将来のさらなる府内立地を誘引する観点からも、本社機能の移転や拡充が条件となる国の地方拠点強化税制を活用した府内への企業立地につきましても支援しているところであります。
今後とも、社会インフラとしての物流機能の維持も図りながら、市町村や関係機関と連携して企業誘致を進めることで人や企業を呼び込み、京都経済の発展に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
◯副議長(林正樹君) 増田大輔議員。
〔増田大輔君登壇〕
◯増田大輔君 御答弁いただき、ありがとうございました。
まず、物流業界の担い手の御支援のほどは、本当に今、喫緊の課題になってきておりますので、ぜひとも積極的にしていただければと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
また、御答弁にもあったように、南部地域というのは、やはり新名神高速道路の開通が控えておりますので、非常にあらゆる産業、企業の方も注目されている地域になってきていると思います。特に物流においては、また優遇制度というのをぜひ考えていただきたいと思います。
そして、制度を使って来られる企業の条件としては、繰り返しになりますが、必ず本社機能を有するようにする、もしくは支店機能を有するようにする。そうすることで初めて雇用や税収増加、定住増加につながると思います。
さらに掘り下げて言いますと、その企業の社員さんの70%が京都府内在住であればさらなるオプションなどの制度を適用するなど、また、何らかの理由により事業を廃止され、土地・建物を売却することになった場合は同じような条件でないと購入できないなどのくくりつけの条件を設けることも必要と思います。そうすることにより、定住人口増加や税収の増加、産業振興、ひいてはそれが人口減少対策につながってくると思いますので、このような条件も考えていただき、さらなる推進をお願いしたいと思います。
南部エリアの今後の都市計画も見させていただきましたが、道路交通インフラに合わせた市街化区域と市街化調整区域との区分変更など、非常に今後の振興に期待の持てる都市計画となっておりますので、引き続きの御尽力をよろしくお願いしたいと思います。
それでは、次の質問に入らせていただきます。
次に、障害者の福祉型短期入所について質問させていただきます。短期入所の種類には福祉型、福祉型強化、医療型とございますが、今回の質問は福祉型に限定した内容で質問をさせていただきます。
障害者の福祉型短期入所は、自宅で一緒に暮らす家族である障害者(障害支援区分1以上)の方を介助しながら、いろいろな理由で一時的に短期入所施設に預けることができる形態です。何よりも御家族の方々の精神的・体力的、また自分の時間を活用することにもつながる、御家族の皆様にとっても非常に重要な制度と言えます。
短期入所施設には併設事業所、空床利用型事業所、単独型事業所と3つの事業所の形態があり、人員基準や設備基準もそれぞれ異なります。
そんな中、福祉型の短期入所を運営されておられる事業所の皆様は、短期入所事業の重要性を認識しておられ、利用される方々からのニーズも非常に高いものの、事業者が受け取る報酬単価は非常に低いために職員の確保が困難な上、同性介助、夜間に仕事をすることなどによる労働負担などにより、事業所は利用者の受入れをしたくてもできない現状があると聞いております。また、以前に利用されたことがある障害者の方々は接点があり、受入れをしやすいものの、新規で利用される障害者の方の受入れは難しいという課題もあると聞いております。
御家族や福祉型短期入所施設の方々の話を聞いた中で、御家族の方々は、日中のみならず深夜帯にもおむつ交換や、そのほかにも様々な介助をされ、このような内容が福祉型短期入所施設事業者になると、障害の内容によって違うところはありますが、深夜に事業者の方々は御家族と同じように様々な対応をしながら多くの利用者を1人で同じように介助しておられる現状があり、事業所の方は、この体制をいつまで続けられるか分からないと不安になられています。現場ではこのような状況が日々続いています。
障害者福祉施設事業所と障害者を抱えられる御家族の方々の意見を聞かせていただきますと、特に聞かせていただく内容としては、金曜から日曜の週末の必要なときにこの福祉型の短期入所が利用できにくいということでした。ある施設では、週末の利用に関しては2か月前の事前予約が必要で、さらには希望日が予約できるかは定かではなく確実性はありません。重度障害者の方では、1人で食事ができない、言葉を話せない、排せつ、入浴など、常に誰かの介助が必要な方の福祉型短期入所先が京都府内においてはまだまだ普及していないという状況が続いており、特に京都市域内においては少ない状況となっています。この背景には、先ほど述べたような低賃金や過酷な労働条件があるのではないでしょうか。
通所系の事業所と短期入所事業所を経営されておられる事業者と単独型の福祉型短期入所施設のみ経営されている事業者によって違うところはあると思いますが、福祉型短期入所事業所のみを経営されている事業所は、平日の稼働率より週末の稼働率が大幅に上がるとのことです。理由としては、平日は通所系の事業所を利用できますが、通所系の事業所は土曜日、日曜日、祝日が休日になることが多いからです。土日休日、障害者の方が24時間自宅におられる家庭で御家族の方々のストレスや身体的苦労などを考えると、週末の福祉型短期入所の利用ニーズは高く、改めて重要だと認識する必要があると思います。
障害者個々の障害内容を把握しておられるのは常に利用されている通所系の事業所なので、福祉型短期入所も運営し、また通所系の事業所と障害者の福祉型短期入所施設間の送迎可能範囲内での運営が望ましく、または通所系の事業所と福祉型短期入所を兼ね備えた施設の設置を促進することが重要だと考えます。
また、福祉型短期入所単独型だけでは報酬単価が非常に低く、採算が取れない可能性があり、施設運営は難しいという意見も聞いております。福祉型短期入所単独型事業所が廃業されていくという事例も珍しくなく、これからはさらに廃業が増えることも予想されます。
障害者総合支援法では、国及び地方公共団体は必要な障害福祉サービスの提供体制の確保に努めることとされています。また、令和6年の同法改正により、市町村が地域生活支援拠点などを設置することが努力義務となりましたが、厚生労働省の調査では、地域生活支援拠点などが整備されている市町村でも必要な機能が十分に整備されていないとの指摘があります。実際、障害者やその家族が満足な支援を受けられていない状況があり、拠点が十分に機能していないと考えます。早急に福祉型短期入所の現状を把握することが重要で、この見込量に応じたサービス提供体制整備を早急に進めていく必要があると考えますが、低賃金や過酷な労働条件に基づく人手不足などにより十分なサービスが提供できていない現状を本府としてはどのように捉えておられるでしょうか。御所見をお聞かせください。また、人手不足の大きな理由の一つとして報酬単価が非常に低いことも影響していると考えられ、これに対する支援も必要であると考えますが、いかがでしょうか。
さらには、障害者と一緒に暮らし介助をしておられる御家族の方が急に病気やいろいろな理由で介助ができなくなった場合においては、京都府としてはどのような支援を考えておられるのでしょうか。お聞かせください。
それでは、時間が参りましたので、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
◯副議長(林正樹君) 井原健康福祉部長。
〔健康福祉部長井原正裕君登壇〕
◯健康福祉部長(井原正裕君) 障害者の福祉型短期入所についてでございます。
障害のある方の短期入所サービスにつきましては、緊急時の受入れや家族のレスパイトとして在宅での生活をサポートしており、障害のある方が住み慣れた地域で安心して生活を送っていただく上で重要な役割を果たしています。
京都府内における短期入所サービスの状況については、令和3年3月に策定した障害福祉計画において令和5年度時点でサービス見込量を2,066人分と見込んでいたところ、実績は1,792人にとどまっており、その背景には、サービス提供に係る人材確保が難しく、利用者のニーズに十分応えられていない状況があると考えております。
今後も利用者のニーズは増加が見込まれており、令和6年3月に改定した障害福祉計画では目標年度の令和8年度に2,353人分のサービス見込量を設定していることから、短期入所事業所が必要なサービスを提供できるよう、人材確保の取組を進めることが必要と考えております。そのため、京都府では、令和6年度から令和8年度の3年間で新たに介護・福祉人材を7,500人確保することを目標に掲げ、福祉人材・研修センターでの就労支援や就職フェアの開催、福祉の仕事の魅力や働きやすさの情報を発信するなどの取組を進めているところです。
また、福祉施設などが業務の効率化や職員の負担軽減を図り、働きやすい職場環境を整備するため、生産性向上に向けた勉強会の取組や設備導入など、ソフト・ハードを組み合わせた一体的な支援を行っており、来年度もさらに拡充できるよう、今定例会に必要な予算案を提案しているところです。
さらに、福祉人材の確保が困難となっている背景として他業種との賃金格差があるため、これまで国において障害福祉サービスに係る報酬改定や補助制度の創設が逐次実施されており、引き続き、他業種の賃金上昇に見合った処遇改善の充実が図られるよう、国に対して要望してまいりたいと考えています。京都府におきましても今定例会に処遇改善の取組を行う事業所に対する支援を行う医療機関・福祉施設職員処遇改善等推進事業に係る予算案を提案しているところであり、今後とも福祉人材の処遇改善を推進してまいります。
次に、障害のある方の御家族による介助が困難となった場合の対応についてでございます。
京都府ではこれまで、障害のある方の地域移行を進めていく上で、短期入所サービスと併せて、自宅にヘルパーを派遣する居宅介護サービスなど、訪問系サービスの提供体制の充実にも取り組んできたところです。
御家族の病気などの事情により障害のある方の地域での生活が一時的に困難となる場合については、基本的には短期入所サービスや訪問系サービスにより在宅生活の継続を支援しているところです。しかしながら、突発的な事情によりサービス提供が必要となった場合、相談支援専門員などが、障害がある方の特性や御家族の状況を把握し、適切なサービスの種類や期間などを確認して調整する必要があり、サービスを利用するまでの時間を要する場合もあるところです。このため、日頃から障害のある方の特性や生活の状況、想定される緊急事態などを把握するとともに、緊急時には一時的に宿泊場所を提供するなど、安心して地域生活を送っていただけるよう、議員御紹介の地域生活支援拠点の整備を進めているところでございます。
地域生活支援拠点は、令和6年4月時点で11市町において15か所の設置にとどまっており、京都府といたしましては、障害福祉計画に基づき、障害保健福祉圏域または市町村域における早期の設置を目指してまいります。
今後とも、短期入所サービスをはじめ、在宅生活を支援するサービスを充実し、障害のある方が住み慣れた地域で安心して暮らせる環境づくりに取り組んでまいります。