1 地域の歴史・伝統・文化の伝承について
2 災害対策と国民保護について
3 その他

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◯議長(石田宗久君) 休憩前に引き続き会議を行います。
 次に、小原舞議員に発言を許可します。小原舞議員。
   〔小原舞君登壇〕(拍手)

◯小原舞君 府民クラブ京都府議会議員団の小原舞です。よろしくお願いいたします。
 まずは、地域の歴史・伝統・文化の伝承についてお伺いいたします。
 教育基本法が平成18年に改正され、教育の目標の一つとして「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」が加えられました。
 これを受けて京都府では、「京都府教育振興プラン」等において方針を定めるとともに、教職員向けの指導資料として「京都府の『歴史・伝統・文化』を学ぶために・教えるために」を作成され、「児童生徒が自分自身のアイデンティティをもって、国際社会で活躍できる人間になるためには、自らが育った地域について学び、誇りを持てることが大切」と明記されています。
 私は、地域の歴史・文化・伝統精神を考えるに当たって、やはり日本とは、日本人とは何かについて、その「原点」を学び、考えることが重要ではないかと思っています。
 例えば、日本の長い歴史の中でもおよそ1万年以上続いた縄文時代について取り上げてみると、今から約1万6,000年も前から既に世界で最古級の土器をつくり始めており、縄文時代前期には漆製品を製作し、日常の中に取り入れています。
 従来、縄文時代といえば、狩猟・採集による不安定な移動生活で、毛皮を着た原始的な生活をしていたかのように教えられてきましたが、青森県の三内丸山遺跡から約5,500年前の大きな定住集落の跡が見つかり、「縄文時代の見直し」が図られています。想像以上に豊かな生活(食料栽培、高度な建築技術、精神文化、交易ネットワーク等)を送り、自然と共生し、縄文時代の遺跡からは大規模な争いごとの痕跡が発見されることもなく、1万年以上にわたって恒久的な平和を実現していたのが日本の縄文時代と言えます。近年叫ばれている「SDGs」「サステナビリティー」等は、ヨーロッパが先進地域と言われていますが、和を尊ぶ精神は古代から連綿と続いており、現代に置き換えて先人の知恵や工夫、我が国が誇る歴史とその意味を見直すことによって、新たな発見や学びが多くあるのではないかと思います。
 京都府においては、縄文時代の遺跡は府内各地で発見されていて、福知山市武者ケ谷遺跡で出土した小型の深鉢は京都府最古の縄文土器(京都府指定有形文化財)として知られ、京丹後市網野町の浜詰遺跡の竪穴住居跡と貝塚や、舞鶴市の桑飼下遺跡では炉跡が多数発見され、また舞鶴の浦入遺跡群では約5,300年前の京都府で最大級の丸木舟が出土しており、遠隔地交易が行われていたことがうかがえます。丹後半島は国内でも有数の古墳・古代遺跡が点在し、伝説や伝承が数多く残り、日本の国生み神話の重要な舞台となっています。
 また、府内に置かれた都として「恭仁京」「長岡京」「平安京」が造営され、千年の都として長い歴史と文化を発展させてきました。
 まさに「地域こそ教育資源の宝庫」であり、子どもたちに教え、伝えていくことが地域への愛着につながるのではないかと思われます。有形無形の文化財を掘り起こすだけでなく、その歴史的な背景を知り、その文化財をどのように生かしてきたのかを知ることによって気づき、主体的に学びみんなで考えるような学習、教育が必要でないかと思います。
 京都府が有する美しい自然環境や豊かな文化遺産を生かし、悠久の歴史、神話や伝承、偉人を知り、郷土愛を育む教育は大変重要であります。郷土愛は、地域社会の結束を深め、地元への誇りと愛着、地域の一員としての責任感を醸成するのに役立ち、若者が府外へ転出したとしても、また地元に戻ってきたいと思えるようにUターン施策においても有効であると考えます。
 本府では、郷土愛を育む教育について、どのように取り組まれているかお伺いいたします。
 4月に行われた西脇知事と松井市長のトップ会談にて、京都市内等に観光客が集中するオーバーツーリズムの解消のために、6月補正予算において新規に「周遊モデルツアーの造成促進など、府市連携による周遊観光の推進」の取組が提案されました。検証をしながら今後もブラッシュアップを図り、府域全域に波及効果があるよう期待するところであります。
 平成27年に外国人旅行客による周遊旅行の拡大を目的として、関西広域観光の「美の伝説ルート」が国より認定され、テーマ、ストーリー性を持った形で観光ルートがまとめられており、ルート設定に地元舞鶴や天橋立等も組み込まれていて大変期待をしていたのですが、日本海沿岸や紀伊半島をめぐる8の字のルートという広範囲なルート設定のため周遊するのに日程がかかり過ぎることから、関西広域連合では、関西を周遊するため4泊以上を想定し、京都市、大阪市をコアとした拠点としながら「8つのルート」を造成されたと伺いました。京都府に関係するエリア設定としては、「山陰海岸エリア」と「丹波エリア」になります。
 例えば、「海の京都」DMOはコンセプトを「天地山海にいきづく和の源流~海の京都~」と掲げているように、日本三景の一つ天橋立は、古事記の最初に出てくる伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)・伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)が生まれ、天浮橋(あまのうきはし)に立ち二柱で混沌から大地を生み出し、国生みをした伝説の天浮橋が天橋立だと言われる伝説が残っており、また私の地元の舞鶴市においては、田辺城籠城と古今伝授にまつわる史実があります。
 「古今伝授」とは、歌道の最高峰と言われる古今和歌集の講釈を師匠に入門して教わることを言います。当時随一の歌人である細川幽斎公以外に伝授者は誰もおらず、秘伝が途絶えてしまうことを憂いた朝廷が幽斎公の助命に動き、最後は後陽成天皇の勅綻(ちょくじょう)により、奇跡の無血開城に導かれました。まさに「文化の力」によって文化と地域を守り講和へと結びついたと言えます。
 このように、地域の歴史・伝統・文化は、地域の誇りとなり、観光においても、観光を通して住民の生活や心が潤うことが重要かと思われます。まずは、地域に暮らしていても知っているようで知らない地域の資源や、すばらしさをふだんから身近に把握できるような工夫が必要かと思います。史跡や神社仏閣、文化財等の由来や史実を知るツールとして、掲示板や説明の看板、インバウンドに対応した多言語対応QRコード等がさらに充実すればと思います。
 来年に関西・大阪万博を控え、周遊観光も具体化してくると思われますが、京都市や関西広域連合等と連携した周遊観光における今後の取組についてお伺いいたします。
 まずは、ここまでの御答弁をお願いいたします。

◯議長(石田宗久君) 前川教育長。
   〔教育長前川明範君登壇〕

◯教育長(前川明範君) 小原議員の御質問にお答えいたします。
 地域の歴史・伝統・文化の伝承についてでございます。
 子どもたちが地域の歴史・伝統・文化を学び、理解を深めることは、豊かな人間性を育み、日本人としての自覚、郷土に対する誇りと愛着を高め、地域社会を支える人材育成につながる極めて重要なことであります。特に長い歴史と伝統が息づき、積み重ねられてきた京都においては、日本を代表する伝統や文化が数多くあることから、これらを十分に生かした教育を行うことが大切であると考えております。
 そのため、まず教職員自身が京都府の歴史や伝統・文化について自ら学び、気づき、理解を深めることが必要であり、議員御紹介の「京都府の『歴史・伝統・文化』を学ぶために・教えるために」を毎年全ての初任者、新規採用者へ配付し、研修などにおいて活用しているところでございます。
 授業においては、例えば社会科では、議員御指摘の縄文時代を含めて、我が国の歴史、地域の伝統や文化について学ぶ過程の中で、それぞれの時代における社会背景や生活環境などから当時の人々の思いや願い、知恵や工夫を理解し、多角的に思考することを通じて郷土を愛する心を育むことにつなげています。
 また、総合的な学習の時間においては、それぞれの地域にある公共施設や、歴史・自然などを題材にして自分自身と地域のつながりについて主体的に、かつ深く学ぶことで、地元への誇りと愛着、地域の一員としての自覚を芽生えさせられるよう取り組んでおります。
 こうした学習を推進するために、今年度から、これまで中学校における課題解決型学習の成果を発表する機会として開催しておりました「明日へのチャレンジコンテスト」に、小学校交流部門を新たに新設するなど、より深い学びの実現を図ってまいります。
 府教育委員会といたしましては、それぞれの地域にある人的・物的資源を有効に活用しながら、子どもたちが地域の歴史、伝統や文化のよさについて理解を深め、郷土を愛し、よりよい社会のつくり手となれるよう取り組んでまいります。

◯議長(石田宗久君) 西脇知事。
   〔知事西脇隆俊君登壇〕

◯知事(西脇隆俊君) 小原議員の御質問にお答えいたします。
 京都市や関西広域連合と連携した周遊観光の取組についてでございます。
 現在、観光需要はインバウンドを中心に急激に回復しておりますが、都市部に偏在しており、京都においては、嵐山や祇園など一部の観光地に観光客が集中しております。観光客の分散を進め、観光がもたらす地域活性化の効果を各地域に波及させるためには、各地の観光資源を磨き上げ、多様な魅力をテーマやストーリーで結んだ上で、インバウンドも意識した情報発信を行うことが効果的であると考えております。
 そのため京都府では、これまで「もうひとつの京都」による誘客を進めますとともに、京都の強みである「食」を共通のテーマに府域全体をつなぐ「食の京都推進事業」を京都市と連携して実施することで、府域への周遊観光を促進してまいりました。
 さらに、関西広域連合においても、令和3年から8つの広域周遊ルート「THE EXCITING KANSAI」の造成に取り組んでおり、例えば4府県を結ぶ山陰海岸ルートでは「海岸と美の恵み」というテーマで、変化に富む海岸の魅力を体験できる旅行商品を企画いたしました。
 大阪・関西万博の開催期間には、広域周遊をさらに促す取組の強化が必要だと考えており、昨年3月に関西広域連合の構成府県市や民間企業などとともに「EXPO2025関西観光推進協議会」を設立したところでございます。この協議会では、「サステーナブル」や「ガストロノミー」など万博に沿ったテーマで集めた約500件の関西各地の魅力的な観光コンテンツを活用して、新しい旅行商品の造成などを進め、万博に来場されると見込まれる2,800万人を、京都をはじめとする関西各地の周遊につなげる取組を推進することとしております。
 また、4月の府市トップミーティングにおきまして、京都府と京都市が連携して多様な魅力をテーマとして周遊観光を推進することに合意し、今定例会に府市連携周遊観光促進事業費の予算案を提案しております。御議決をいただきましたら、京都市と連携し府市両エリアの多様な魅力を生かしたコースの造成に取り組むこととしております。
 今後とも、京都市や関西が持つ魅力を組み合わせることにより、京都観光の魅力を高め、観光客の広域周遊をさらに進めるほか、QRコードなどのデジタル技術も活用し、地域の歴史や文化財といった魅力を多言語で発信する取組を促してまいりたいと考えております。

◯議長(石田宗久君) 小原舞議員。
   〔小原舞君登壇〕

◯小原舞君 御答弁ありがとうございました。
 地元の伝承や史実についても言及させていただきましたけれども、大人になってから地域の歴史・伝統・文化を初めて知ることが多く、知ったときは本当にすごいなと心から誇りに思います。
 今こそ日本のよさ、日本語、大和言葉の美しさ、世界が認める文化芸術と先人が次世代のために残してくれた知恵や工夫、伝統精神を伝えていく必要があると思っています。日本の文化のすばらしさを伝え、子どもたちに勇気と誇りを感じてもらえるよう、教育の力は重要であると思います。今年は4年に一度の中学校用教科書採択が行われておりますが、このような観点を踏まえた事業展開がなされることを期待しております。
 京都に移転した文化庁との連携、我が国が誇る文化・技術の保存・発信にも力を入れていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、災害対策と国民保護についてお伺いいたします。
 元日に能登半島地震が起こり、京都北部の沿岸部の住民は津波注意報を受けて、舞鶴市内では516人が高台へ避難、京丹後市では145人が自主避難されました。最大震度7の地震が襲った石川県能登半島は地震発生確率が国の地震調査委員会によると、2020年から30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率は0.1%から3%未満とされていましたが、今回最大震度7の地震が起こり、私の地元では、「舞鶴は地震が少ないから」という感覚的な思い込みと、同じく発生率が0.1%から3%未満とされていたため、今回の地震で「全国どこでもマグニチュード6.9以下の直下型地震は起こり得る」ということを改めて浸透していかなければならないと感じた次第です。
 京都府では、地震被害想定調査や平成28年に京都府津波浸水想定を公表し、市町村においてもハザードマップの作成等に取り組んでいただいていますが、一人一人が防災意識を高めていくと同時に、西脇知事が市町村長会議において主要な9つの断層について被害想定の見直しを進めるよう言及されているとおり、能登半島地震を受けて様々な検討が必要になってきております。
 令和5年12月定例会では、原子力災害時における広域避難について質問させていただきましたが、北陸電力志賀原発の重大事故時の避難ルートの11路線のうち、7路線で震災による崩落や亀裂によって通行止めが起き、住宅被害のため屋内退避への懸念が生じました。
 前回の質問では、「広域避難における移動手段は、バスがメインで、タクシーなどの活用や原則乗り合わせで自家用車等による移動を想定していますが、国や各関係機関と連携し、道路の寸断や渋滞等の混乱を想定したヘリ等の空路、舶等の海路、鉄道等の陸路における移動手段の確保」についてお伺いいたしました。その御答弁には、「一時避難場所となる公民館などの放射線防護対策工事を進めますとともに、ヘリコプターや船舶による避難を広域避難計画に位置づけて、自衛隊や海上保安庁との実働訓練にも取り組み、鉄道による避難については、引き続き検討する」との御答弁をいただきました。
 今回の震災では、原発災害と地震の複合災害の備えについて指摘されていますが、高浜原発より30キロ圏内にある舞鶴市等、緊急輸送道路の中で土砂警戒区域に入っている箇所があり、道路寸断されたときの対応、実効性あるヘリ等の空路による救助と支援の強化や海路の活用等が一層求められます。
 そこで、能登半島地震の検証から、原発災害時の避難についてどのように強化していかれるのか御見解をお伺いいたします。
 令和4年6月に質問いたしました舞鶴若狭自動車道全線4車線化の早期実現についてですが、舞鶴西インター-舞鶴東インター間は暫定2車線のままで、本来の高速道路機能を十分に発揮できておらず、優先整備区間にも選定されていない状態です。この区間は、原子力災害時の避難路となるボトルネック区間となっております。
 2018年に綾部パーキングエリアから舞鶴西インターチェンジ4車線化、2021年には福知山インターから綾部インターの4車線化が完成し、また現在、舞鶴東インター-小浜インター間の4車線化事業が着工していますが、舞鶴西インターチェンジ-舞鶴東インターチェンジ間の事業めどが立っていない現状では、大量避難の際に渋滞が発生し、緊急救助に支障を来しかねません。「京都府域で残る舞鶴西インターチェンジから舞鶴東インターチェンジ間の4車線化につきましては、災害時の緊急輸送道路でもあり、避難や物資輸送の大動脈として機能するとともに、原子力災害時においても円滑な広域避難に必要不可欠」という御答弁をいただいておりますが、再度御見解をお伺いいたします。
 また、京都北部地域には、舞鶴市に海事関係機関としては海上自衛隊舞鶴地方総監部、舞鶴航空基地、第八管区海上保安本部、福知山市に陸上自衛隊、京丹後市に航空基地がある国防の拠点として、広域的な災害対策支援拠点となり得るとこれまでも述べてまいりましたが、能登半島地震においても、震災の翌日には舞鶴基地から護衛艦5隻が被災地に派遣され、被害情報収集や物資の輸送に御尽力いただいています。
 また、能登半島に唯一の自衛隊施設である空自輪島分屯基地では、僅か40名の隊員で人命救助や患者搬送に当たられ、大津波警報によって基地前に避難を求められた住民を人命優先で受け入れられ、住民およそ1,000人に水や毛布、食料が配布されるなどの対応をされました。
 大規模な防災訓練等を通して自衛隊等との平時からの連携に取り組んでいただいていると思いますが、本府としての自衛隊等との連携体制と危機管理対応についてお伺いいたします。
 最後に、国民保護についてお伺いいたします。
 有事の際は、国や自治体、それに指定公共機関が国民の生命や財産を守るため、住民の避難や救援などに当たることが国民保護法で定められています。しかし、国民保護法成立から約20年がたちますが、長らく有事を想定した対策は進んでおらず、市町村の担当職員も他の業務と兼務の場合が多く、国民保護に精通した職員がいないのが現状と言われています。相次ぐ北朝鮮によるミサイル発射や台湾有事を念頭に沖縄県の離島からの避難民を九州地方で受け入れる訓練等が行われるなどの動きが出てきています。
 また、3月に防衛省にて国民保護について取組や都道府県との連携について意見交換をさせていただきました。昨年、武力攻撃事態の際の「統制要領」を想定した海上自衛隊と海上保安庁の初の共同実動訓練が行われ、巡視船が住民を乗せ避難させるケースを想定して、ジュネーブ条約で定められた国民保護に従事していることを示すオレンジ色地に青色の三角形の「特殊標章」を巡視船のマストや甲板等に表示して、見え方を検証されたとのことです。
 この特殊標章等によって、武力攻撃事態等が起きた際に、国民保護に係る職務に従事する者が安全に活動できるようになるため、武力攻撃事態等においては必ず特殊標章等を交付し、着用させるとあるように、平時より準備をしていなければならないと思われますが、知る限り備えてある都道府県はないのではないかと思います。
 国民保護法は、日本が武力攻撃を受けたときや大規模テロにさらされたとき、国民の生命・財産を守る方法を定めた法律で、「避難」「救援」「武力攻撃に伴う被害の最小化」を3つの柱として、国、都道府県、市町村や指定公共機関等の役割が規定されていますが、都道府県の役割である緊急通報の発令や住民に対する避難の指示などの情報伝達手段、救援等の体制について本府の取組状況についてお伺いいたします。御答弁をよろしくお願いいたします。

◯議長(石田宗久君) 南本危機管理監。
   〔危機管理監南本尚司君登壇〕

◯危機管理監(南本尚司君) 原子力災害時の避難体制の強化についてでございます。
 原子力災害による万が一の緊急事態に備えて、災害から府民の生命と財産を守るためには、平時から国や関係市町、自衛隊などの関係機関と連携して避難体制に万全を期することが重要であると考えております。このため京都府では、地震などの自然災害と原子力事故による複合災害を想定した広域避難計画を策定し、国や関係市町と連携して避難道路や放射線防護施設を整備するとともに、消防や自衛隊と連携し実動訓練に取り組んでいるところでございます。
 令和6年能登半島地震では、原子力発電所の周辺地域も含めて道路寸断による孤立が発生し、沿岸部を中心に陸路による救助や支援活動に支障が生じたことから、原子力事故を想定した多層的な避難経路の確保や長期化する屋内退避への備えを強化する必要があると考えております。
 このため、避難経路の確保につきましては、道路の拡幅や、のり面保護などの対策をさらに進めるとともに、代替道路の整備も見据えて、今月、国に対して財源の大幅な拡充を求める政策提案を行ったところでございます。また、道路の寸断により孤立地域が発生した場合の空路による救助・避難を想定し、現在ヘリポートの整備に向けて検討を進めているところでございます。
 さらに、本年12月の原子力総合訓練では、海路・空路による避難等の実効性を高めるために、海上自衛隊や海上保安庁と連携して、ヘリや船舶を使った孤立地域からの救助、避難訓練の実施に向けて調整を進めているところでございます。
 また、住家被害が発生した場合の屋内退避への対策につきましては、原子力発電所から30キロ圏内に17か所を整備しております放射線防護施設の新規整備を進めることとし、現在、関係市町との間で候補施設の選定に向けて協議を進めているところでございます。
 今後とも、国や市町、関係機関との連携を強化し、原子力災害に対する避難体制の強化に万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、自衛隊との連携と危機管理対応についてでございます。
 近年、自然災害が頻発化、激甚化する中、迅速な人命救助や被害の拡大防止において、自衛隊との連携強化は大変重要であると考えております。そのため、災害発生の可能性が高いときには、事前に担当部隊の連絡員を受け入れているところであり、その活動スペースを危機管理センター内に整備しているところでございます。
 また、例年の自衛隊などの防災関係機関との連携強化を図るための訓練と併せて、今年度は近畿2府7県による合同防災訓練を10月に開催することとしております。この訓練では、知事の要請により出動した陸上自衛隊による救助や、海上自衛隊によるDMATと連携した医療救護と艦船による救援物資の輸送活動など、連携した訓練に取り組んでまいります。
 次に、国民保護の取組についてでございます。
 京都府では、武力攻撃などの危機事象から府民の生命や身体を守るため、緊急情報の伝達には、関係機関に一斉送信を行うLアラートシステムを活用するほか、身体を保護し、物資提供を行う避難施設として、地下にある鉄道駅や学校等を指定するなど、京都府国民保護計画に基づく取組を進めているところです。
 また、より実効性を高めるため、国と連携した情報伝達訓練に加え、今年度は弾道ミサイル飛来に関する情報伝達と住民避難の訓練を宇治市とともに実施することとしております。
 今後とも、国や市町村、自衛隊などの関係機関との連携を強化し、京都府における危機管理体制の充実を図ってまいりたいと考えております。

◯議長(石田宗久君) 濱田建設交通部長。
   〔建設交通部長濱田禎君登壇〕

◯建設交通部長(濱田禎君) 舞鶴若狭自動車道の4車線化についてでございます。
 舞鶴若狭自動車道につきましては、大規模地震や原子力災害などの災害時に広域的な避難を担うとともに、京都舞鶴港と山城総合運動公園などの広域防災活動拠点との間などで支援物資の輸送を担う重要な幹線道路でございます。舞鶴東インターチェンジから福井県側の若狭上中インターチェンジまでの区間については、国において優先して4車線化整備をしていく区間に位置づけられておりますが、舞鶴西インターチェンジから東インターチェンジまでの区間のみが4車線化の対象とされていない現状に対しましては、避難や輸送の観点から大きな課題があると考えております。
 全国に約1,800キロメートルある暫定2車線区間の中で、優先的に4車線化整備をしていく区間につきましては、国において渋滞や事故防止などの観点から定められた客観的指標に基づき示されておりまして、定期的に見直されるものと承知しております。
 京都府といたしましては、今後の見直しにおいて優先整備区間に位置づけられるよう、引き続き、指標の見直しも含めて要望を行うなど、災害時にも信頼性の確保された道路ネットワークの整備に努めてまいりたいと考えております。

◯議長(石田宗久君) 小原舞議員。
   〔小原舞君登壇〕

◯小原舞君 御答弁ありがとうございました。
 災害の検証を踏まえて御答弁いただきましたように、ヘリポートの整備の検討に入っていただくなど、また、道路寸断による救助の遅れや孤立集落の発生といった課題について、引き続き取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。人命救助の初動体制をいかに構築するかということも非常に重要ですので、よろしくお願い申し上げます。
 昨年、石垣市において国防セミナーに参加して、中山石垣市長や国士館大学で危機管理や国民保護に詳しい中林啓修准教授等の方々から「抑止力と国民保護法」というテーマの議論を伺い、平時からの備えの重要性を知りました。4月3日朝に発生した台湾地震の対応の速さ。例えば、発生後3時間で避難所開設、鉄道等のインフラ復旧の迅速さなどがメディア等で取り上げられていましたが、これは、台湾の地震はほとんどが東海岸の震源のため日頃の備えができていた、台湾有事を想定した24時間の救助体制が自然災害においても機能した、軍港が近かったなどが挙げられており、参考にできることが多いのではないかと思っております。
 住民の皆様の生命・財産を守るため、一層の危機管理体制の強化、また新設された常設の危機管理センターの効果的な運用についても、さらなる機能強化を期待しております。
 それでは、以上をもちまして私の質問を結びと代えさせていただきます。御清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)